トップMansion Style ~暮らしのお役立ち情報~ > 教えて!コムワン先生「不動産の査定価格って、どう算出されるの?」

資産活用の知識豊富な頼れる「コムワン先生」が、
マンション資産の活用法・資産価値向上に役立つ情報をお届けします。

不動産の査定価格って、どう算出されるの?

所有されているマンションの処分(売却や賃貸)を考えた時、まず気になるのは「いくらで売却できるのか?」「いくらで貸せるのか?」といった価格ではないでしょうか。同じマンション内でも方位、間取り、階数が異なることから価格の判断は難しいものです。今回は、中古マンションの売却時および賃貸時の査定価格が、どのように算出されているのかを説明します。

売却の場合

中古マンションの査定には「取引事例比較法」「収益還元法」「原価法」の3つの方法があります。一般的には、住居用マンションの場合は「取引事例比較法」、投資用マンションの場合は「収益還元法」が用いられます。

住居用マンションの査定価額の算出方法

「取引事例比較法」は、対象不動産と条件が近い不動産の取引事例を集め、これらの価格を参考にして、4つの視点(※ 1)から補正修正や要因比較を実施。対象不動産よりもプラスになるのかマイナスになるのかを視点ごとに考え、試算価格を求める方法です。

(※1)

  • 視点① 事情補正:売り急ぎや買い急ぎなどで相場よりも安価や高価ではないか
  • 視点② 時点修正:経済状況(不況・好況)、社会的変化(法律改正)の有無など
  • 視点③ 地域要因:駅からの距離や道路状況、周辺施設など
  • 視点④ 個別要因:日当たりや眺望、地盤など

対象不動産の価格=
取引事例の価格×事情補正×時点修正×地域要因×個別要因

(計算例)
対象不動産:コムワンマンション 305号室 広さ40.00㎡の査定価額を算出する場合

  事例の価格 事情補正 時点修正 地域要因 個別要因 価格
取引事例A 35万/㎡ 1.1 0.96 1.05 0.85 ≒32.3万/㎡
取引事例B 38万/㎡ 1 0.97 1.18 0.96 ≒41.8万/㎡

AとBの価格を比較考量し、試算価格を37万円/㎡とする。査定価格は、37万円/㎡×40.00㎡=1,480万円

不動産会社が行う「机上査定(簡易査定)」では、この取引事例比較法が査定システムに利用されており、簡単に査定価格を出すことが可能となっています。また、査定システムで使われる取引事例データはどの会社でも同じものが使用されるため、会社によって査定価格に大きな違いがでることはありません。より精度の高い査定価格をお知りになりたい方は、不動産会社の営業担当者に部屋の状況を見てもらう「訪問査定(詳細査定)」がおすすめです。

投資用マンション(収益物件)の査定価格の算出方法

※オーナーチェンジの場合を除く

「取引事例比較法」は、対象不動産と条件が近い不動産の取引事例を集め、これらの価格を参考にして、4つの視点(※1)から補正修正や要因比較を実施。対象不動産よりもプラスになるのかマイナスになるのかを視点ごとに考え、試算価格を求める方法です。

対象不動産の査定価格=
一定期間の純収益÷還元利回り(%)×100

(計算例)
還元利回りを5%と設定し、年間の収益が120万円、年間経費(維持管理費・修繕費・公租公課・損害保険料・空室等損失相当額等)が20万円とすると、物件の査定価格は2,000万円になります。

( 120万円-20万円)÷5×100=2,000万円

相場より高い査定額には
ご注意を!

不動産を売却する際、複数の不動産会社に査定をお願いするのが一般的ですが、明らかに相場より高い査定価格を提示してきた会社には注意が必要です。査定価格は「成約」を約束する価格ではありません。相場より高い価格で販売を開始してもなかなか買主がみつからなければ結果的に価格を下げることになります。売却を成功させるためにも、査定価格を提示されたら不動産会社に必ず根拠を確認しましょう。

【参考】

  • ①国土交通省のホームページ「不動産取引価格情報検索」で成約価格を調べることができます。
    https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
  • ②不動産会社に説明を義務付け
    宅地建物取引業法では「価額または評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない」(同法34 条の2第2項)として、顧客と媒介契約を交わす際、不動産会社に価額の意見を述べるときの根拠明示義務を定めています。

賃貸物件の場合

賃貸物件の賃料査定には「賃貸事例比較法」「収益分析法」「積算 法」の3つの方法があります。投資を目的とした収益物件では「収益分 析法」、住居用物件では「賃貸事例比較法」が用いられるのが一般 的です。賃料査定も売却査定と同様に、不動産会社から査定賃料を 提示されたら必ず根拠を確認することが重要です。